石英 （ファントムクォーツ、カルセドニー、）
石英 （ファントムクォーツ、カルセドニー、）
硬度 7
結晶系 六方晶系、三方晶形
化学組成 SiO₂
色 様々
晶癖 柱状
光沢 ガラス光沢、脂肪光沢、樹脂光沢
条痕 無色～白
劈開 なし
断口 貝殻状
比重 2.7
透明度 半透明～不透明
屈折率 1.54～1.55
その他
ファントムクォーツは石英が溶岩中で成長するとき成長面に気泡やほかの鉱物の微小結晶が集積すると結晶の色合いがかすかに変化する。緑色は緑泥石、赤褐色は鉄酸化物、青色はリーベック閃石を包有することが原因である。白色は気泡や水泡が包有されている。青いファントムクォーツはブラジルのサンパウロ、緑のファントムクォーツは米国アーカンサス州のホットスプリングやアリゾナ州のクーツアイト、赤褐色のファントムクォーツはブラジルのミナスジェライス州からよく産出する。
カルセドニー（玉髄）は石英の微小結晶の緻密な集合体であり顕微鏡的なサイズの繊維状石英からできており、ブドウ状、鍾乳状で、脈や晶洞を満たすほかコンクリートとしても産出する。不純物を含まないときは白だが微量化学成分や、鉱物の微細粒子を含むことによって色調に変化が生じる。白以外では固有の変種名で呼ばれる。縞模様のあるカルセドニーは瑪瑙と呼ばれる。カルセドニーの分布は広く、世界には無数の産地がある。カルセドニーは、岩石の割れ目や岩石の隙間に生成する。比較的低温で珪酸に富んだ水が火山岩に浸透し、ほかの物質に置き換えて生成される。染料を使って変色させて売っている場合もある。