緑柱石(アクアマリン、モルガナイト、ゴシェナイト、レッドベリル、ヘリオドール)

第五話 アクアマリン、モルガナイト、ゴシェナイト、ヘリオドール、レッドベリル

皆さんこんにちはHARUKIです!
HARUKIの宝石図鑑5つ目の宝石、実はエメラルドの仲間!? 様々な色で魅了する・エメラルドに負けない美しさを持つ宝石、ベリルの仲間アクアマリン、モルガナイト、ゴシェナイト、ヘリオドール、レッドベリルを紹介します。
それでは早速ベリルの仲間についてみていきましょう!

アクアマリン、モルガナイト、ゴシェナイト、ヘリオドール、レッドベリルの特徴はこんな感じです。

アクアマリン、モルガナイト、ゴシェナイト、ヘリオドール、レッドベリル
和名 緑柱石
硬度   7.5~8
結晶系  六角柱、板状
化学組成 Be₃Al₂Si₆O₁₈
色    水色、青(アクアマリン)、ピンク(モルガナイト)、無色透明(ゴシェナイト)、黄(ヘリオドール)、赤(レッドベリル)
晶癖   柱状
光沢   ガラス光沢
条痕   無色~白
劈開   なし
断口   不平坦~貝殻状
比重   2.6~3.0
透明度  透明~不透明
屈折率  1.57~1.60

ある程度ベリルの仲間について知れたところでほかの特徴も見ていきましょう!
まずベリルとはエメラルドやアクアマリンを含む一連の鉱物に対するグループのことです。で、四話で紹介した鉱物はその中のエメラルドだったということです。ということで今回はアクアマリン、モルガナイト、ゴシェナイト、ヘリオドール、レッドベリルについて紹介します。
まずはアクアマリン。アクアマリンだったら皆さんも聞いたことがあるでしょう。あのきれいな水色をした鉱物です。実はアクアマリンもエメラルドの仲間なんですよ。ではアクアマリンとエメラルドの違いは何でしょう、正解は色の違いでした~。簡単でしたか?エメラルドはベリルの中でも緑色をしたもの、青や水色をしたものをアクアマリンというのです。もう少し詳しく説明すると原子レベルで見たとき、四話で説明した通りエメラルドにはクロム、バナジウム、鉄の三つの原子が入り込むことによって緑色になっていて、アクアマリンは鉄だけが含まれることによって青色になります。そしてその青色が海の色に似ていたことからアクアマリンという名がついたんだとか。ただやはりアクアマリンはthe青というよりも少し緑色を帯びていますよね。皆さんにとってはアクアマリンといったら宝石というイメージが強いのではないでしょうか。しかしあのきれいなアクアマリンは実はただ研磨しただけでなく中にオイルをしみこませているのです。なぜかというとアクアマリンやエメラルドなどは結晶がきれいでも無処理のままで美しいものは手も少ないからです。エメラルドやアクアマリンはクラックや気泡が多くあり美しさに欠けることがあります。実際にアセトンでオイルを抜いたものと抜く前のものとでは一目瞭然、キズやクラックが多く白っぽく見えます。さらにものによっては茶色っぽい黒っぽいアクアマリンを加熱して水色に変えることができます。安いアクアマリンが売っていたらそれは加熱処理されたものかもしれませんね。見た目がいいのであればいいという人もいれば処理をしていないものがいいという人もいます。怪しかったら一応確認することが大切です。
続いてモルガナイト。聞いたことがある人は少ないかもしれません。モルガナイトとは簡単に言うとエメラルドのピンクバージョンです。モルガナイトはセシウムやマンガンによってピンク色になると考えられています。なんかマンガンと言ったらピンクや赤というイメージが僕名の中では強いんですよね。まあそんなことはどうでもよく、モルガナイトは二植生があり板状の結晶が多く産出します。産出するときはリチウムに富んだペグマタイト中から鱗雲母や電気石とともに産出します。また一つの結晶にヘリオドールとモルガナイトの二種類ができていることもあります。モルガナイトの主要な産地はアメリカのカリフォルニアやモザンビークのムイアーネ、イタリアのエルバ島やマダガスカル島などが有名です。日本で産出したかについて調べてみましたが、残念ながらそれらしい情報はなかったです。ちなみにモルガナイトという名前はアメリカの銀行家で宝石の愛好家、ピエールポンド・モルガンからつけられたそうです。
次にゴシェナイト。この鉱物も聞いたことがある人は少ないかも。ゴシェナイトとは無色のベリルのことでアクアマリンやエメラルドなどとは違い、不純物などが一切含まれない場合にできるらしいです。ゴシェナイトはアメリカのマサチューセッツ州のゴッシェンにちなんでつけられたらしいです。ゴシェナイトはモルガナイトやアクアマリン、エメラルドなどのベリルと同様にペグマタイトから産出します。最近の主要な産地はロシアのウラル山地やブラジルのミナスジェライス州、パキスタンのダッスーなどがあげられます。ちなみにベリルという名前は昔ゴシェナイトを眼鏡のレンズに使っていたことから眼鏡を意味する「brille」をもとにつけたらしいです。
その次はヘリオドールです。この鉱物は耳にしたことがある人も多いんじゃないかな。ですがエメラルドやアクアマリンなどと同じ鉱物と思っていなかったことだと思います。僕もヘリオドールという鉱物があるのは知っていましたが同じ鉱物とは思っていませんでした。ヘリオドールという名前はヘリオドールのきれいな黄色から太陽を意味するギリシャ語の「helios」という言葉が由来だと考えられています。この黄色は鉄によってついている色らしいです。そんなヘリオドールが採掘されている場所はナイジェリアやナミビア、ブラジルやウクライナ、アメリカのコネティカット州にメイン州・ノースカロライナ州にペンシルバニア州などがあります。中でもロシアのウラル山脈からは最高品質のヘリオドールが産出するそうです。そのほかの産地にはナイジェリアやナミビア、ブラジル、ウクライナ、アメリカのコネティカット州やメイン州、ノースカロライナ州やペンシルバニア州などがあります。個人的にお気に入りの石です!!!
 最後はレッドベリルです。レッドベリルはその名の通り赤いベリルです。レッドベリルはモルガナイト同様、マンガンを含有することにより赤くなります。モルガナイトとの違いはマンガンの含有量。マンガンの含有量が多ければ多いほどピンクから赤に変わっていきます。つまりレッドベリルはモルガナイトよりマンガンの含有量が多いベリルということです。レッドベリルはガーネットやスピネルより柔らかい赤色なのが特徴的です。またカットするときに薄くカットしてしまうとせっかくの赤が薄まってしまうので、厚みのあるカットにすることが多いです。しかしレッドベリルは米国ユタ州やニューメキシコ州で希に産出するレベルでとても希少です。さらには大粒のレッドベリルなんてめったに産出しません。結果カットされたレッドベリルはかなりの値が付きます。ちなみにレッドベリルは無色透明なダイヤモンドより希少といわれています。

第五話アクアマリン、モルガナイト、ゴシェナイト、ヘリオドール、レッドベリル 読んでいただき本当にありがとうございました。
まだまだ素敵な宝石を紹介していくので他のも見てくれたらとてもうれしいです!
それではまた見に来てくれるのを楽しみにしています。
バイバイ!

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